大会長挨拶

第2回日本ダウン症会議の開催にあたって

「私たちはここにいます。あたりまえに市民として生きることをめざして」

第2回日本ダウン症会議 大会長
東京学芸大学 菅野 敦

この度、ダウン症のある方たち、その家族、支援に携わる方々、研究職の方々、そして、ダウン症をめぐるすべての方々をお迎えして、第2回日本ダウン症会議を2019年11月16日(土)と17日(日)の二日間の会期で開催するにあたり一言ご挨拶申し上げます。

大会長をお引き受けすることになりました東京学芸大学の菅野敦です。私と公益財団法人日本ダウン症協会(JDS)とのかかわりは、子やぎの会と小鳩会という二つの家族会が現在のように一つの全国規模の団体になる前からでした。二つの団体が、まず一つの任意団体となり、さらに法人化の準備をする中で、協会に期待することとして意見を求められ、「成人期の支援に関する啓発と、ダウン症に関して専門性をもって支援に携わる方々を育成していくこと、それを支えるダウン症の基礎的・実践的な研究を発展させることに力を貸してほしいこと、そして、協会としても何らかの形で取り組んでもらいたいこと」をお話ししました。その願いが一歩前に進んで2年前の2017年11月11・12日に、第1回日本ダウン症会議として具体化されました。この歩みの二歩目にあたる第2回日本ダウン症会議の開催のお手伝いが出来ることは私にとっても大きな喜びとするところです。

近年の目覚ましい医学の進歩や教育、福祉の施策が進み、充実する中で、ダウン症の方々の寿命も伸び、彼らにとっても成人期が最も長いライフステージとなっています。その中で、生涯を見据えて幼児期、学齢期に何をしたらよいのか、地域で当たり前の市民として生きることをめざしてどのようなことを支援していったらよいのか、今、ダウン症の方々の支援において大きな課題となっています。

そこで、第2回大会では「生涯発達支援と地域生活支援の4つの領域」(菅野2008)より、ライフステージを縦断する形で「まなぶ」分科会、「くらす」分科会、「楽しむ」分科会、「かかわる」分科会を準備しています。各分科会では、ダウン症のある方たちが抱えている今日的な問題を解決する糸口を提供できるかと思います。ダウン症に関して様々な形で支援に携わる方々とともに現在、そして未来を考え、論じ合えることを楽しみにしております。また、本人の参加するワークショップ形式のプログラムも準備し、彼らの学びの可能性も改めて確認していきたいと思います。ダウン症に関して将来を展望する会に多くの皆様の参加をいただき、また、活発な議論と交流の輪を広げていただけますよう当日まで準備してまいります。多くの皆様と第2回日本ダウン症会議でお目にかかれることを心より楽しみにしておりますことをお伝えし、ご挨拶とさせていただきます。