出生前検査シンポジウム

11月17日(日)10:00~12:00(国際会議室)

「出生前検査(診断)のこれから」〜それぞれの立場から見えてくるもの〜

開催に至る経緯

「母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査」(以下NIPT) については日本国内で実施可能な状況となった2012年秋から、日本産科婦人科学会では倫理委員会内に「母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査に関する検討委員会」を設置し、さまざまな視点からの議論を行い、「母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査に関する指針」にまとめた。運用は指針に基づき、2013年4 月から日本医学会の下で臨床研究として実施された。

 NIPT 開始から5年が経過した2018年、NIPT コンソーシアム(実施施設の90%をまとめる機関)関連の論文と、それ以外の施設からの報告を資料にまとめ、臨床研究としての枠組みを終了した。他方で、ここ数年、NIPTコンソーシアム参加施設での検査数が減少し、日本医学会による認定施設以外の医療機関において学会指針を遵守しないNIPT検査の実施が急増する事態となった。妊婦等に混乱をきたしているなどのさまざまな問題点が指摘された日本産科婦人科学会は、再び同名の検討委員会を2018年8月に立ち上げ、NIPT 実施の現況を踏まえた「指針」の見直しを行い、検査の実施施設の拡大案や受検の条件を緩和するという指針を発表した。

 しかし、関係団体の間でも更なる議論が必要との意見が強く※1、妊婦等に不安が広がりかねないことなどから、厚生労働省として必要な議論を行うと発表した。日本産科婦人科学会※2は、今後の厚生労働省における議論を見守ることとし指針の運用は当面行わず、今後開催される厚生労働省の審議会にNIPTの実施体制の整備を委ねた。

 本シンポジウムでは本会議の趣旨と同様、未来を考え、論じ合える場、これからの姿、明るい未来に向かうことをスローガンに「出生前検査(診断)のこれから」〜それぞれの立場から見えてくるもの〜と致しました。

 NIPTの現在に至るまでの経過にとどまらず、出生前検査(診断)全般についてそれぞれの立場でこれからのNIPTのあり方について発言していただきます。

なお、 当団体からは本年3月20日発表した※2以下の行動計画策定に向けて触れたいと考えています。

※1 (公財)日本産科婦人科学会:母体血を用いた出生前遺伝学的検査(NIPT)に関する指針についての経過報告と理事長所感 http://www.jsog.or.jp/modules/news_m/index.php?content_id=648
※2 http://jdss.or.jp/project/05_08.html

~母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査(NIPT)等をめぐる昨今の動きをふまえて~

  1. (課題整理)検査技術の対象範囲拡大における論点の整理
  2. (施策)第三者相談窓口の具体化検討をサポート
  3. (研究)妊婦・カップルに向けた新たなエビデンスに関する調査検討

登壇者

座長:玉井浩(公益財団法人日本ダウン症協会 理事)

<登壇者:順不同、敬称略>120分(各20分 討論20分)

山本俊至(やまもととしゆき)
小児科医・臨床遺伝専門医
日本小児科学会倫理委員会遺伝学的検査検討小委員会委員長
東京女子医科大学大学院医学研究科先端生命医科学系専攻遺伝子医学分野/
東京女子医科大学遺伝子医療センターゲノム診療科・教授
御手洗 幸子(みたらいさちこ)
NTT東日本関東病院 看護部看護主任 遺伝看護専門看護師 助産師
林伸彦(はやしのぶひこ)
NPO法人親子の未来を支える会 代表理事 /千葉市立青葉病院産婦人科
齋藤有紀子(さいとうゆきこ)
北里大学医学部附属医学教育研究開発センター医学原論研究部門 准教授
法哲学、生命倫理学
玉井邦夫(たまいくにお)
公益財団法人日本ダウン症協会 代表理事